Umberto Martinengoの徒然なる日々

IMFの文書・メディアリリースを見て一人であれこれ考えます。

Finance & Development :Spring 2020 Issue

IMFのウェブサイトで説明されているとおり、Finance & Development (F&D)は、IMFのオンラインマガジンではあるが、IMFの政策と必ずしも一致するものではない、との注意書きがついている。そうは言われても、これこそIMFのスタッフが提供するユニークな視点に触れる良い機会であると認知している。


3月号の特集は「Populaion 2020」である。細かい議論は、後刻の楽しみとしておくにしても、文中で引用されたこの図を持ち出さないわけにはいかない。


説明は不要であろうが、通常のチャートより一次元上げつつも視認性を良くしている。


高齢化は、日本の事例がよく引用され、どの国に行っても「高齢化=日本」というステレオタイプな議論にうんざりさせられているのはエコノミストだけではなく、多くのビジネスパーソンも意見を同じくするところであろう。何が良くないかというとレッテルを貼ることにより、実相を理解しようする視点に欠けているからである。


もっとも、今回の筆者は、正面から人口と経済の問題に取り組み、こうした陥穽には陥っていないという印象を受けた。それにしても、将来85歳以上の高齢者が10億人を超える社会においては、技術進歩により支えられるのだろうが、それ以上に経済だけでなく政治を通した便益の再配分システムにも変化を及ぼさずには居られない。

行動意思決定論―バイアスの罠
行動意思決定論―バイアスの罠
白桃書房


予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
早川書房


FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
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